ここではBlenderのオブジェクトを配置するショートカットキーのShift+A(オブジェクトの追加)について解説していきます。
なお本記事では、現時点での最新バージョンである「Blender4.3.2」で解説をしていきます。
Shift+A(オブジェクトの追加)とは

Blenderを起動した最初の画面(3Dビューポート)で、「Shift+A」を入力することでウィンドウを呼び出すことができます。このウィンドウでは「オブジェクトの追加」を実行することができ、立方体やUV球、円柱や円錐をはじめとした様々な基本となる形をレイアウト画面に配置することができます。

呼び出せるオブジェクトの種類としては、メッシュやカーブをはじめとして17項目あります。
- メッシュ
- カーブ
- サーフェス
- メタボール
- テキスト
- ボリューム
- グリースペンシル
- アーマチュア
- ラティス
- エンプティ
- 画像
- ライト
- ライト プローブ
- カメラ
- スピーカー
- フォースフィールド
- コレクションインスタンス
この中でも特に「1.メッシュ」「2.カーブ」「3.サーフェス」については、使用頻度がとても高いです。3Dオブジェクト制作を進めていくうえで、絶対に避けられない項目となっております。メッシュ、カーブ、サーフェスそれぞれで何が配置できるかを覚えておくと、3Dオブジェクトをより効率的に制作することができるでしょう。
追加できるオブジェクト
全てを細かく解説すると膨大な文字数になってしまうので、この記事では基本的な3Dオブジェクトであるメッシュ、カーブ、サーフェス、メタボールの4つに焦点を当てて紹介したいと思います。
なお、3Dオブジェクトを作成するにあたり、使用する項目の頻度がかなり違いますので、全てを暗記する必要はありませんが、選択肢を見てどのような形が追加されるかは覚えておくとよいでしょう。
例えばトーラスと聞いてドーナツの形が思い浮かぶか、、、という感じです。
いずれにしても、使っていけば自然と覚えていくので、焦る必要は全くありません。
メッシュ

メッシュを選択すると上から順番に、平面、立方体、円、UV球、ICO級、円柱、トーラス、グリッド、モンキーの10個の選択肢が出てきます。オブジェクトの追加の中でも平面~トーラスに関しては基本中の基本の形になるので、目にする機会は多いかもしれません。
なお、「メッシュ」というのは、頂点、辺、面で構成された3Dモデリングの基本的な要素のことになります。このメッシュを捜査して形を変えたり、テクスチャを張り付けて様々な3Dオブジェクトを作成します。
カーブ

カーブを選択すると上から順番に、ベジエ、円、BURBSカーブ、NURBS円、パス等が選択できます。Blenderのカーブはアニメーションでも使用され、例えば車の走行経路やキャラクターの動き、さらには複雑な形状のモデリングを簡単に行うことができます。
NURBSカーブやNURBS円は、あまり馴染みがない図形だと思いますので少しだけ細く解説したいと思います。
NURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)の略で、NURBSカーブは3DモデリングやCADで抑止よす荒れる高度な曲線のことです。特になめらかで複雑な曲線や表面を作成する際に非常に有効になります。
サーフェス

サーフェスを選択すると、上から順番にNURBSカーブ、NURBS円、NURBSサーフェス、NURBS円柱、NURBS球、NURBSトーラスを選択することができます。先ほどのNURBSと同じで、滑らかな3Dオブジェクトの表面を追加することができます。より複雑でなめらかな形状を作成するのに非常に最適です。
メタボール

メタボールを選択すると、上から順番にボール、カプセル、平面、楕円、立方体の5つを選ぶことができます。Blenderにおけるメタボールは、接触すると自動的に融合して連続した表面を形成するという、かなり特殊な性質を持っています。
下の画像はボール(左側)とカプセル(右側)を接触させた例になります。

メタボールは、特に生物的な形状や流体的な効果を表現したいときに非常に強力な味方になります。使うことは少ないかもしれませんが、ぜひとも覚えておきたいオブジェクトの一つです。
まとめ
ショートカットキーの「Shift+A」で実行できる「オブジェクトの追加」は、3Dオブジェクト制作において、最重要そして最頻出の項目です。このショートカットキーを知っているかどうかで、制作スピードが段違いになります。。
顔の3Dオブジェクトを作るために球を配置したり、家具の3Dオブジェクトを作るために立方体を配置したり、、、とにかく何か作りたいと思ったら「Shift+A」とだけ覚えておきましょう!