Blenderで3Dモデリングをしていると、立体がどこかカクカクして見えることがあります。そんなとき、「もっと滑らかにできたら…」と感じた方も多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決してくれるのが、サブディビジョンサーフェス(Subdivision Surface)という機能です。

この機能を使えば、シンプルな形状に細かいディテールを加えることなく、なめらかな見た目を実現することができます。本記事では、「サブディビジョンサーフェスって何?」というレベルの方にもわかりやすく、その仕組みと使い方を解説します。

サブディビジョンサーフェスとは

カカポ

3Dモデルって、なんかカクカクしてて不自然だな…

カバ

それなら、サブディビジョンサーフェスっていう機能を使ってみるといいよ!モデルを自動で細かくして、滑らかに見せてくれるんだ。

「サブディビジョン」とは、日本語で言うと「細分化」。つまり、元のポリゴン(面)を自動的に分割して、形状をより細かく、そしてなめらかにしてくれる仕組みです。

例えば、四角いキューブにこの機能を適用すると、各面が分割され、角が丸くなっていきます。見た目がまるで球体のように変化し、より自然で柔らかい形になります。これはポリゴンの数を一気に増やしてなめらかなラインを表現するためです。

実際にどう使うのか?

Blenderでサブディビジョンサーフェスを使うには、いくつかのステップに分けて操作するのが基本です。初めての方でも迷わず試せるように、以下の手順で順番に進めてみましょう。

オブジェクトを選択する

まずは滑らかにしたい3Dオブジェクトをクリックして選びます。例えば、デフォルトの立方体(キューブ)でも構いません。

モディファイアを追加する

オブジェクトを選択した状態で、画面右側のプロパティエリアにある「モディファイアプロパティ(レンチのアイコン)」を開きます。
その中にある「モディファイアを追加」ボタンを押すと、さまざまなモディファイアの一覧が表示されるので、その中から「Subdivision Surface(サブディビジョンサーフェス)」を選びましょう。

サブディビジョンサーフェスに限らず、モディファイアーを追加するときはオブジェクトモードにすることを忘れないようにしましょう。

滑らかさのレベルを調整する

モディファイアを追加すると、オプションが表示されます。「レベル」という項目があり、ここで細かさをコントロールできます。

「Viewport」は作業画面上での細かさを設定します。値が大きいほど滑らかになりますが、パソコンの動作が重くなることもあるため注意が必要です。

「Render」は最終的なレンダリング時の細かさを決めます。こちらは高めに設定しておくと、きれいな仕上がりになります。

最初のうちは、どちらも「2」程度に設定しておくのがバランスよくおすすめです。

形状の変化を確認する

画面上のオブジェクトが滑らかに変化しているのが確認できたら、サブディビジョンサーフェスは正しく適用されています。モディファイアは「非破壊的」な処理なので、元の形を壊すことなく自由に調整できます。

必要に応じて、他のツール(エッジループやベベルなど)を使いながら形状を整えていくと、より意図に近い形が作れます。

最後に

サブディビジョンサーフェスは、Blenderにおける非常に基本的でありながら、とても強力なモディファイアです。ポリゴンを自動的に細分化することで、どんな形でもなめらかで自然な仕上がりに変えてくれるため、キャラクター、家具、工業製品、乗り物など、あらゆるモデリングの場面で活躍します。

最初のうちは、「形が思った通りに保てない」「角が丸くなりすぎる」と戸惑うこともあるかもしれません。しかし、それは誰もが通る学びの一部です。エッジループやベベルといった補助的なテクニックを少しずつ覚えていくことで、自分の思い描く形に近づける力が自然と身についていきます。

サブディビジョンサーフェスを使いこなせるようになると、単純な形状でもプロのような滑らかな仕上がりに見せることができ、作品全体の完成度がぐっと上がります。そして何より、モデルを「自分の手で造り出す楽しさ」を強く感じられるようになるはずです。

まずは恐れずに、キューブや球などのシンプルな形でサブディブを試してみてください。「失敗しても大丈夫」という気持ちで、どんどん触れていくことが、モデリング上達の近道になります。

カカポ

今日はキューブで終わったけど、次は顔とかつくってみたいな。

カバ

いいね!じゃあ今度は、サブディビジョンサーフェスを使ってキャラクターの頭を作ってみよう!