皆さん、こんにちは。今日は、映画やゲーム、建築、製品デザインなど、現代のビジュアル表現で欠かせない「3DCG」についてお話ししたいと思います。
3DCG、つまり3次元のコンピュータグラフィックスは、その制作プロセスが複雑で難しいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、ご安心ください。今日は無料でありながら非常に強力な3DCG制作ツールである「Blender」に焦点を当て、その基本的な使い方を中心に解説します。
Blenderを使えば、プロフェッショナルな3DCG制作が可能になります。あなたの創造力を存分に発揮し、クリエイティブなアイデアを形にする手助けをしてくれることでしょう。
さあ、一緒にBlenderの世界に飛び込み、その魅力と無限の可能性を探っていきましょう!
この記事の目的について
この記事の目的は、読者に3DCG(3Dコンピュータグラフィックス)およびBlenderについての基本知識を提供し、Blenderを使って3DCGを制作する手順と機能を紹介します。皆様がBlenderを利用して自身の創作活動を広げるきっかけになれば幸いです。
3DCGとは

まずはBlenderについて解説する前に、大前提となる3DCGについて簡単に説明します。
3Dコンピュータグラフィックス(3DCG)は、コンピュータで3次元のオブジェクトやシーンを作成・表示する技術です。
コンピュータ上で3Dのものを動かしたり、変形したり、色を付けたりして、目的のものを作成する分野になります。最終的にはアニメーションにしたいのか、静止画にしたいのか、VR空間上に配置したいのかによって、作業工程が少しずつ変わってくることになります。
これにより、現実に近い映像やアニメーション、シミュレーションなどが可能になります。3DCGは映画、ゲーム、建築、製品デザインなど、さまざまな分野で利用されています。
最近では「宝石の国」というアニメが3DCGを用いて作成された作品になります。これはプロの方が時間をかけて作ったものなので、クオリティがかなり高いです。
時間がある方はぜひ視聴してみてください。
(出典:TOHO animationチャンネル 様)
Blender(ブレンダー)とは

Blenderは無料でオープンソースの3DCG制作ソフトウェアです。モデル作成、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、VFX(視覚効果)、ビデオ編集など、多岐にわたる機能を使うことができます。
無料で多機能ということもあり、プロの方から趣味で始めたという方まで、幅広いユーザーに利用されています。もちろんBlenderの他にも様々な3DCG制作ソフトがあります。僕が知る限りにはなりますが、以下に軽く紹介します。
・Blender:無料でオープンソースの3DCG制作ツール
・ZBrush:高精度なデジタルスカルプティング用ソフト
・Maya:プロ向けの3DCGアニメーション制作ツール
・Houdini:高度な視覚効果(VFX)シミュレーションに特化した3DCGソフト
3DCGの制作手順
次に3DCGを制作するまでの手順について簡単に説明します。3DCGは大雑把に分けると以下のような4つの工程で作成されています。
①オブジェクトの編集
②マテリアル(色や質感の編集)の設定
③カメラやライトの設定
④レンダリング(画像や動画の書き出し)
この工程は詳しくは覚えなくても大丈夫です。実際に3DCGを作成していくと自然と覚えていきますので、今の段階では「へー、そうなんだ」くらいに留めておきましょう。
オブジェクトの編集

基本的な形状を製作し、詳細を追加してオブジェクトを作り上げる工程です。
具体的にはメッシュ(3Dオブジェクト)を追加して、メッシュの頂点や辺、面を編集し、自分の目的とする形に近づけていきます。
おそらく3Dモデリングとか3DCG作成をしたいと思った方が、最初に思いつく段階でになります。機能が多いBlenderで思い通りの形を作るのは時間がかかりますが、個人的には作業してて一番楽しい時間です。
マテリアルの設定

オブジェクトに色や質感を追加し、現実感を高める工程です。
赤や青といった色を変えるだけではなく、テカテカにして金属感を高めたり、透明にしてガラスっぽくしたり、思っている以上に何でもできます。Blenderの初期設定では、作った3Dオブジェクトは真っ白になっているので、誰もが必ず通る工程になります。
こだわり始めると時間があっという間に過ぎるので、時間泥棒になりがちですが、自分の作った3Dオブジェクトが現実味を帯びてくる瞬間でもあるので、めちゃくちゃ達成感があります。
カメラやライトの設定
シーンにカメラやライトを配置し、最終的な映像の見え方を調整する工程です。
これは3Dオブジェクトを作成するというよりも、作成した3Dオブジェクトをどのように見せたほうが魅力的に見えるかを考える工程になります。
例えば、どの画角から3Dオブジェクトを映すのか、その時の明るさは明るさはどうするのかといった、ある意味で映画監督のような気分になります。
照明の当て方や、画角次第で見え方が大きく変わりますので、気が抜けない作業になります。
レンダリング

3Dオブジェクトを作成し、色や質感を設定し、画角等をきめたら、最後にいよいよ画像や動画として出力します。この画像や動画に出力することを「レンダリング」といいます。
つまり、作品としてどう見せるかを最終的に決定する工程です。
Blenderでは画像だけでなく、あらかじめ動きを設定することでアニメーションを作ることもできます。
以上の工程を経て、皆様が普段目にしている3DCG作品が完成します。
まとめ
3DCG(3Dコンピュータグラフィックス)は、現代のビジュアル表現に不可欠な技術であり、映画やゲーム、建築、製品デザインなど、多岐にわたる分野で活用されています。特にBlenderは、無料でありながら非常に強力なツールとして、多くの方に愛用されています。
他にも、Blenderの高精度なデジタルスカルプティング用ソフト「ZBrush」、プロフェッショナル向けの3DCGアニメーション制作ツール「Maya」、高度な視覚効果(VFX)とシミュレーションに特化した「Houdini」といった優れたツールが存在します。
Blenderだけにこだわらず、これらのツールを駆使することで、皆様の創造力を最大限に引き出し、魅力的な3DCG作品を生み出すことができるかもしれません。